「転職活動を続けているけど、いつも1次面接で落とされてしまい、原因も分からない…」と悩んではいませんか?
実は、真面目な人ほど陥りやすい「面接の落とし穴」があるのをご存知でしょうか。
それにハマると、あなたの魅力は充分に伝わらないまま「お見送り」となってしまうでしょう。

真面目の何が悪いんだ!

これだけ対策すればきっと報われる!

お前ら全員不採用ォォ〜!!!!
その理由は、面接というもの自体が、人材を見極める場として完璧ではないためです。
面接官も人間であり、様々なバイアスがある中で初対面の候補者と向き合います。
その上、制限時間が数十分しかない(自己紹介含む)という、実にイビツな空間です。
つまり、そのような場においては、ただ前のめりにアピールするのではなく、会話を重ねる中で面接官の理解を促すことに集中するべきなのです。
私自身も転職を経験し、現在はITベンチャーで人事をしていますが、面接の際に「事前準備しているのは伝わるけど、肝心な本人のことが全然伝わってこないなぁ…」ということが多々あります。
本記事では、真面目な人ほど陥りやすい面接の落とし穴と、その対策について紹介します。
最後まで読んで頂ければ、あなたの魅力がより面接官に伝わり、面接通過率が改善します。
前提:スタートに全集中
本題の前に、全てに共通する面接の基本について触れておきます。
面接の難易度は第一印象で決まる
結論から申し上げると、面接官に対するあなたの第一印象が、その後30~60分間の面接難易度を決定づけます。
人間は1秒足らずで相手の能力を判断するとも言われています。
質問されることばかり考えて、容姿について今の職場と同じ感覚でいたり、「どうせオンライン面接だから」と油断してはいませんか?
表情、ヘアスタイル、服装…社会人経験のある方でも「社外の人から評価される」という意識で、細心の注意を払いましょう。

外見で面接結果が決まるなんてひどいよォ!

人間の本能だからしゃーないだろ。
おれらの祖先は一瞬で相手を判断できないと生き残れなかったんだ。
もちろん、面接官も会話を重ねながら、求める人材であるか総合的に判断しようと努力します。
しかし、相手の無意識的行動をこちらが制御するのは難しいため、このような傾向があることを理解した上で対策しましょう。
最初の回答が運命の分かれ道
私自身が転職活動をしていた感覚では、挨拶と自己紹介を済ませ、最初の質問に対する回答で「なるほどね」と共感を得られれば、その後は滞りなく進行するイメージでした。
また、それは面接官という立場でも同様に感じています。
つまり、第一印象(最初の質問)で「好感」を持たれれば、その後は「良いところを探す質問」、そうでなければ「悪いところを探す質問」が続くということです。

なんか良い人そうだな!
他に良いところはないかな?
やっぱり優秀人材だ!

なんか仕事できなそうだな…。
心配だから色々突っ込んでみよう。
やっぱり駄目だな…。
はっきり言って、後者にハマると脱出は困難です。
よっぽどクリティカルな回答で印象を変えない限り、泥沼のように沈んでいきます…。
まずは、陸上100m選手がピストルの音に全神経を集中させるように、面接官の声に耳を傾け、良いスタートを切りましょう。

そうは言っても、どのようにスタートを切れば良いの?

良いスタートを切っても、その後つまずいたら同じだよね?
そのような疑問が沸いてくるかと思うので、次頁で注意点とあわせて解説していきます。
なお、コロナを契機に多くの企業がオンライン面接を導入しておりますが、接続不良などが原因で印象を損ねないように注意しましょう。
面接がプレゼンのようになっていないか

相手の意図を汲み取る
自分をアピールしたい気持ちが強すぎて、面接がプレゼンのようになっていませんか?
中途採用の面接は、新卒採用よりも会話を意識しましょう。
就活生がガチガチに緊張しながら、一生懸命に暗記した自己PRを発表するのとは訳が違います。
まずは相手の質問をしっかりと聞いて、それに対する回答を端的に返します。
言葉遣いはもちろんのこと、相手の意図を汲み取った受け答えが出来るかは「第一印象」に大きく影響します。
このようにキャッチボールを続けることで、心地よいテンポが生まれ、場が和んできます。
想定QAを作り込まない
真面目で努力家で少し不器用なあなた、
想定QA(質問回答)の作り込みは危険です。
転職サイトに掲載されている質問集や、エージェントから共有された過去事例に沿って、回答をWordで作文していませんか?

え、めっちゃ作ってるけど!なんで?!
危険だと言った理由は、面接官から質問された時に、その意図を汲み取る前に脳内で「質問に最も近いQA」を検索して、発表してしまうからです。
すると、どうしても冗長的になったり、会話の流れから微妙にズレた回答になったりします。
結果、プレゼンのような一方通行のコミュニケーションになり、面接官の心は離れていきます。
面接を終えて「準備したことを話せたぞ!」と手応えを感じていても、ふたを開けたら「コミュニケーション能力が低い」という評価でお見送りになる場合もあります。

ギクッ!確かに、笑顔でウンウン頷いてたくせに落としやがった面接官いたな。
本当は途中から聞いてなかったんだろうな…。
会話の中でアピールできる面接対策
だからといって、何も準備せず、想定外の質問にその場で考え込んでしまうのは本末転倒です。
私がおすすめする方法は「こんな質問がきたら、こんなこと(エピソード等)を話そう」と、見出しだけを簡単にメモして、最後にシミュレーションをすることです。
意図としては、QAの暗記ではなく、頭の整理と準備運動です。
脳の、どの引き出しに何が入っているか確認するイメージです。
そして、会話するテンポでスムーズに取り出してアウトプットする練習をします。
役者のように台本を正確に暗記する必要はありません。
ネタさえ頭に浮かべば、その場の雰囲気や流れに応じて自然に話せるものです。
それでも「面接になると頭が真っ白になってしまい不安だ」という人は、話したい内容の起承転結を書き出す方法もおすすめです。
その場合は、面接の前日には作業を済ませておいて、頭の中で一晩寝かせるくらいが丁度良いので、是非お試し下さい。
このように対策することで、面接官の意図を汲み取った上で自分の経験・スキルもアピールできるようになります。
- 第一印象が面接難易度を決定づける
- 好印象獲得のポイントは相手の意図を汲み取った受答
- 想定QAは作り込まない
- 回答の見出しだけ簡単にメモして、脳内でシミュレーションする
本記事では、真面目な人ほど陥りやすい面接の落とし穴と、その対策について紹介しました。
中途採用の面接は、長い場合は60分ほど続きます。
そのため、高い集中力をキープすることはなかなか難しいです。
まずは「面接の開始」から「1つ目の回答」までは脳をフル回転させて、その日の最も良い姿を見せられるように心掛けましょう。
そして、ただでさえ現業で忙しい中、想定QAはそれほど作り込まなくて大丈夫です。
その分、睡眠やリラックスするために時間を使い、本番で高いパフォーマンスを発揮できるように備えましょう。
「1次面接は通過できるけど、なかなか内定まで辿り着けない」という方には、もう一歩踏み込んだ面接対策を用意しているので、こちらもあわせてご覧下さい。